種デス25話「罪の在処」感想

mumuliku2005-04-11

昨日も書きましたが、今回は(今回も?)アスランに対してかなりきついことを書きます。
アスランが絶対の正義であると信じておられる方、純粋にアスランが好きな方は不愉快な思いをされる可能性が非常に高いですのでどうぞ回避をお願いいたします。



ではまいります。



なおも続くアスランVSキラ様と愉快な仲間たちの対峙。
ラクスが殺されそうになったと聞き、ショックを受けるアスラン
胸をよぎるのはラクス様のふりをするミーア、言い訳を並べる議長。


そして、アスランの口から出た言葉といえば。
「それは…ラクスが狙われた、というのなら…それは確かに、本当にとんでもないことだ」
「だが…だからって、議長が信じられない、プラントも信じられない、というのは、ちょっと早計過ぎやしないか、キラ!」
「プラントにだっていろいろな思いの人間がいる。ユニウスセブンの犯人たちのように。その襲撃のことだって、議長のご存じないごく一部の者たちが、勝手にやった事かも知れないじゃないか!」
「そんなことくらい!解らないお前じゃないだろう!!」

……はあ?
明らかに前もって用意してあった偽ラクスが出現するのとほぼ同時に、ザフトの新型MSとコーディの特殊部隊に本物の命が狙われた。
①今、表に出ている「ラクス」が偽者と知っていて、本物のラクスの力を恐れている。
②最新型のMSを準備できる。
③訓練を受けたコーディネイターの部隊に命令できる。
この状況を擦り合わせた結果、プラントのことが信じられない、議長を信じられないというのはおかしいことですか。
彼らのことを警戒してはいけませんか。
警戒してはいけないのであれば、黙って殺されろ、というのですか。
サトーのような者たちが独断で動いた可能性もないとは言えませんが、本来「ザフトの歌姫 ラクス・クライン」を狙うのであれば、表で動いている「ラクス」が狙われるでしょう?
それでもオーブの本物が襲われたというのは、黒幕は本物のことが邪魔な人物=ミーアが偽者だと知っている人物ということでしょう。
そもそも偽ラクスを用意したのは議長当人ではないですか。



「ともかく、その件は、俺も艦に戻ったら調べてみるから」
まさか君、議長に「本物のラクスの命が狙われたそうですが、議長何かご存知ありませんか」とか聞くつもりじゃあないだろうな。
いまの妄信状態だと本当にやらかしそうです。
その場合、上手いこと丸め込まれて逆に情報を搾り取られる様子が目に浮かびます。



「だからお前たちは、今はオーブに戻れ」
あのね、アスラン。そもそもオーブにコーディネイターが住めない状況になったからプラントに引っ越そうかという矢先にラクス襲撃事件がおきて、プラントにもオーブにも行き場を失ったからアークエンジェルはオーブを出奔したのです。
カガリにしても首長会というかセイラン家を止められず、八方塞がりだと分かっていたからキラは連れ出したんですよ?
その彼らに、どうやってオーブに戻れと?



「戦闘を止めたい、オーブを戦わせたくないというんなら、まず連合との条約からなんとかしろ。戦場に出てからじゃ遅いんだ」
だから、カガリに止めることは不可能だったって、君2年間も近くで見てて解らないの?
止める力がカガリにあると本当に思ってるの?はっきりいって見る目ないです。カガリのことを過大評価しすぎ。
カガリはただのお飾り。アスハの名前のみで担ぎ上げられている「お姫様」なんですから、彼女にウズミのような政治力を求めるのが間違っています。
大体、なんとかって、具体的にどうやってさ。
2年前は同盟を結ばなかったがためにオノゴロは焼かれたんですが。



お前はもうアークエンジェルにもオーブにも戻らないのか、と問うカガリ
「オーブが、今までどおりの国であってくれさえすれば、行く道は同じはずだ」
つまり、「プラントとは敵対するな、中立のままでいろ」ってことね。
今の彼は根っこまで「ザフトアスラン・ザラ」に戻ってしまっています。



「俺は復隊したんだ!いまさら戻れない」
ここでカガリがしている「安っぽい指輪」が目に入り、気まずそうに目をそらすアスラン
そうだよなあ。君はオーブの特使としてプラントにいったんだもんなあ。
それが次に会った時にはザフトの軍人に戻ってたなんて、特使に任命したカガリに合わす顔ありませんよねー。


と、ここで選手交代。キラ様が前に出ます。


「でも、それじゃあ、君はこれからもザフトで、連合と戦っていくって言うの?」
「終わるまでは、仕方ない」
「じゃあ、この間みたいに…オーブとも?」
「俺だって出来れば撃ちたくはない。でもあれじゃ戦うしかないじゃないか!連合が今ここで何をしているか、お前たちだって知っているだろ。それはやめさせなくちゃならないんだ!」
何とかできる状況じゃないでしょ。今はもう。



「でも…、アスラン。それも解ってはいるけど、それでも僕たちは、オーブを撃たせたくないんだ」
ここで「キラ…!!」とショックを受けたような表情をする。なんでさ?
「本当は、オーブだけじゃない。戦って…撃たれて失ったものはもう二度と戻らないから」
ここでアスランの脳裏によぎるのは破壊されるタンホイザーとガイアにやられるハイネグフ。
だーかーらー、ハイネのは自業自得だって、何度言ったらわかるのさ。



「……自分だけわかった様な、奇麗事を言うな!!!」
「お前の手だって、すでに何人もの命を奪ってるんだぞ!!」
おまっ…傷をえぐりやがった!!
このシーン、見返すたびに涙が出ます。今も思い出しては泣いてしまいます。
何人もの命を奪ったことなんて、そんなことキラ本人が一番よくわかってますよ。
キラはあなたと違って軍人でもなかった。半ば事故のようにMSに乗ったんです。それもあんたたちザフトがGを奪取しに来たせいですがね。
「守るため」だと縛り付けられ(私は今でもこの件に関してはマリューのことをよく思っていません)、人の命を奪うなんて覚悟をもたずに、銃を取ってしまった。
そして、トールを殺され、ニコルを殺して、最後にはアスランと本気で殺しあって。
このままじゃいけないと思ったから、この戦争の根本をなんとかしようとしたのはアスランだって知っているでしょう?
その想いを理解したから、考えに賛同したから一緒に戦ったんじゃないの?
なのになんで、よりによってそのあなたがそんなことを言えるんですか。
しかもミリアリアの前で。



悔しい。本当に悔しい。
キラが自分の言うことを聞かないのにカッとなって、勢いで出た発言かもしれない。
でも、勢いで出たって言うのは、本心ではそう思ってたってことじゃないんですか?
戦争が終わった後、弱っていたキラを心配したような顔を見せておきながら、ずっとニコルを殺された恨みを胸に抱いてたの?
そのくせトールを殺したことは君の脳みそからは綺麗に消去済で、罪の意識はないんですか。
そ う で す か 。



この場にラクス様がいなかったのが非常に残念です。
いてくださったならきっと五倍返しでアスランが二度と立ち直れないような言葉を投げつけてくださったでしょうに。
「父が…死にました…」とか(笑)
ミリアリアがナイフを持ってたらなあ〜。



キラは静かに答えます。
「うん…知ってる」
「だからもう…ほんとに嫌なんだ。こんなことは」

ミリィも心配そうにキラを見上げます。
ミリィのほうがキラの心情を理解してるってどういうことですかねえ。



「撃ちたくない…撃たせないで…!」
この言葉に盗聴してたルナマリアもなにか思うことがあった様子。



「ならば…なおのことだ。あんなことはもうやめて、オーブへ戻れ!いいな!!」
だからどうやってオーブへ戻れと言うのか。
話は平行線のまま、というか聞く耳持たないままアスランは立ち去ります。
「理解は出来ても…納得できないこともある…俺にだって」という言葉を残して。
いや、君理解もしてないじゃん。なんでわからないんだよ。
こっちも君の言い分を理解も納得も出来ませんが。




一方、ミネルバにシンがレイの異変を伝え、艦ごと出航。総出で探索します。
あのー、最初からそうしてればよかったのでは?大体パイロットになんでもさせるのが間違いですよー。


あとはちゃっちゃといきます。
・レイが倒れた原因不明。 医務室で横になるレイが思うのは幼い日、ヒビキ博士の研究所(多分)で合った赤服のクルーゼと、自分に微笑みかけるギル。
おお、なんか意味深です。


・内部チェックが済んだところにセイバーが合流。死体だらけのラボ。アーサーおびえすぎ(笑)
ここでアスランが見せたはっとした表情に触発されて、アスランが触れた死体がキラそっくりで、それがきっかけでキラの出生の秘密を知ったりしたら…と妄想がもくもく湧きます。


落ちていたカードの文字は「IRIS IDENTIFICATION」、「FINGERPRINT IDENTIFICATION」。虹彩指紋認証による身分証明書?その本人確認の厳重さにここがかなり重要な施設であることが伺えます。



・ラボにずらりと並ぶ脳。
メンデルでは失敗作の胎児が標本状態で置いてありましたが、研究者ってのはみんな悪趣味なんですかね。
キラがこの場にいなくて、ほんとうによかったです。
きっと自分の前に犠牲になったきょうだいたちのことを考えずにはいられないでしょうから。


・コンピュータはまだ生きていて、実験体のデータの中にクロトが。アスランはなんでクロトの顔を知っているのでしょう?レイダーのデータも一緒にあったから想像?

・そのころ、アウルが自分でブロックワード「母さん」を言ってしまい、それにつられてステラも混乱。
オクレ兄さん大変(笑)
でもパニックに陥るのではなく、記憶を消されても残っていたシンに言われた「守る」という言葉を「死んじゃうは駄目、(ラボを)守る」と置き換え、ガイアで単機飛び出します。


・森を切り開きながら一直線に走るガイア。ネオ〜、「出した」んじゃなくて「出ちゃった」んですよ〜。


・接近に気付いたセイバーとインパルスが迎撃。
あのー、君らハイネを殺したのはこの機体なんですが、そのことは忘れてるんですか?
ぜーんぶフリーダムのせいにしてません?


・インパルスがガイアのコックピットハッチのみを切り裂き(前作のストライクを彷彿とさせます)、中にステラがいるのを発見。愕然とするシン。


というところで終了。
いやー、書いた量をみると愛の差が歴然。あっはっは。



次回のみどころはこれ。

ラクス様と虎の変装が見ものです。大笑いできそう。
シャトルに付き添って飛ぶフリーダムが素敵。


今回のことでアスランにはあきれ返りました。
もうあとで自分の間違いに気付いてアークエンジェルに戻ってきてもハッチ開けてやらなくてもいいです。
ラクス様とヒビキ姉弟で仲良くやりましょう。